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KenConsultingの本多謙が政治/経済記事を独自の視点で評論します

グローバリズムの落日

トランプ政権を成立させているもの

2018年4月13日の日経新聞朝刊に「『トランプ慣れ』に悩む世界《と題して日経新聞コメンテーター氏のOpinionが載っていた。内容はNYタイムズの様な米国の反トランプ派のコメンテーターが繰り返しているものと大同小異で、コメンテーター氏の立場が分かる。それは米国主導で進めてきた世界自由貿易体制擁護で、具体的にはトランプ氏の人格に関するスキャンダル避難を中心にしたもので、日本のモリカケ報道と大差ない。彼は、米国のもう1つの潮流を無視しているか無知なのだ。

米国は太平洋戦争で日本に勝利し、そのリベラリズム勢力は日本を占領していくつもの社会主義的改革を行った。彼らは日本を民主的な国に改造し、日本は米国にとって忠実な民主的な産業国家に育った。それは米国にとって大成功だった。米軍は朝鮮半島に軍を進め、そこに傀儡政権を擁立し、日本に投資させ、韓国を日本の様に育てたと思った。この認識は米国がベトナムに侵攻し、イラクに派兵するまで続いた。ブッシュ(子)大統領はバグダッド侵攻が一段落した後航空母艦上で勝利演説をし、そこで、「イラクも日本の様になるだろう。兵士たちの努力は報われる。《と宣言した。ところが、米国はベトナム戦争に敗れ、中東での泥沼に嵌ってゆくうちに少しづつ自分の誤解に気付きだした。米国民はこれまでの世界戦略とそれを推進して来た《リベラリズム間違いだったことに気が付いたのだ。民主主義も近代産業も太平洋戦争前から日本にあったものであって、この成功は成熟した日本民族が自らの力で達成したものであり、7年間の占領政策の成果と言えるものではなかったことに気付いたのだった。

朝鮮半島、インドシナ半島、フィリピン、イラクなどの中東諸国など、米国が日本の様になると期待して投資した国々は皆反米になり、近代産業国家にはならなかった。特に中国に対して米国は資本と技術と教育を提供し、彼らが豊かになり貿易により相互依存関係が深まれば日本との様な蜜月関係が構築できると期待していたのだが、中国は米国を凌駕しようと米国を威嚇し始めた。この過程で米国内の産業は米国の投資先に移動し、米国民は失業し、貧乏になり、麻薬がはびこり、国民は荒廃した。だから米国民はトランプを大統領に選んだのだが、それはリベラリスト達にとって過去の政策の敗北を意味するものだ。

欧米の文明は先ず理想としての価値体系を掲げ、それに現実を引き揚げようとする。だから、理想と現実の間には常に乖離と齟齬と混乱が付きまとう。共産主義も社会主義もEUもそうだし、米国の「自由と民主主義《も理想の体系だ。米国はその理想に従って移民を世界中から受け入れて来たが、その弊害に耐えられなくなって来た。中国、朝鮮、アラブ諸国は皆敵対している。黒人や中国人、朝鮮人との国内の人種対立は解決できそうもない。対する日本はどうか?国民の社会道徳は高いレベルで均一化し、極めて安全な社会を実現している。子供達や女性や老人たちは平和な環境で安心して暮らしている。移民をほとんど認めなかったからだ。この日本の成果を米国は評価し、ある意味「日本の様になろう《としていると言って良い。

この米国の変化は日経新聞のコメンテーターのような日本のリベラリスト達にとって脅威だろう。自分の主張のお手本となる、米国が世界に推進して来たグローバリズムのパラダイムの先に何があるのか見えなくなっているからだ。

では、世界は、そして日本はどの様なパラダイムを想定したら良いのだろうか?
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