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KenConsultingの本多謙が政治/経済記事を独自の視点で評論します

欧州分断するポピュリズム

ポピュリズム非難と民主主義擁護の矛盾

「欧州分断するポピュリズム」と題するコラムを日経新聞の上級論説委員が2018年5月31日の中外時評欄に載せている。内容は欧米のリベラルな論調を後追いしたもので、欧州でポピュリズム政権が拡大していることを憂いているものだ。即ち、ポピュリズム政権が「司法やメディアを抑えつけ、EUの決めた難民の受け入れ枠は拒否した。掲げるのは、法の支配や寛容さを重んじるEUのリベラルな価値観と一線を画す『非リベラルな民主主義』だ。」とリベラルの退潮を嘆き、「英国がEUを去ったあとも、ドイツとフランスがリベラルなEUの価値を守り、ポピュリズムの拡大やユーロ危機の再発を防ぐ、(中略)こんな期待にも、再び赤信号がともり始めたようだ。」とコラムを閉じている。

このコラム子が欧州発のリベラリズムを擁護しようとしているのならその論調に含まれている矛盾に気付かなくてはならない。英国人が「どうしてEUから脱退するのか?」と日本人に問われたとき「日本の国内政策が大陸の上海(だったかな?)で決定されたら嫌だろ?英国人はブリュッセルの官僚に自国のことを勝手に決定されるのは嫌なんだよ。」と答えたという話を聞いた時、なる程と納得した。

要するに、リベラリズムはグローバリズムと一体で、その思想をEUは実現しているのだが、それはブリュッセルの官僚たちが28加盟国のほとんどを決定し運営するシステムなのだ。この体制はソビエトを中心とする共産主義と相似形になっている、と言われたら驚くだろうが、事実だ。このシステムは加盟各国の主権を制限するから、その制限を正当化し国民を納得させる為にメディアが使われる。つまり、メディアの仕事は加盟国の国民を騙してブリュッセルのリベラリスト達の意向に納得し自分の不利益を受け入れるようにすることなのだ。移民の割り当てなど正にそうだ。各国の国民は選挙でその不利益を拒否しているのだが、リベラリスト達はそれをポピュリズムと言って非難し、民主主義の危機だと言って嘆く。これって矛盾しないか?この矛盾に気が付いたら、このコラム子は欧州のリベラリズムを英国人の様に避難するはずだ。だが、メディア側のコラム子はリベラリストに奉仕することを当然としているのかも知れない。

このコラム子は優等生の匂いがする。優等生は教えられた「正しい」ことを全て頭の中に記憶し、それを自分の知識として整理し組み替えて書いたり話したりする。自分の価値観を基に情報を篩(ふるい)にかけることはしない。このコラムがそうだ。メディアとしてリベラルな立場を当然とし、それを前提とし、その矛盾を無視して論陣を張っている様に見える。あるいは、欧米のリベラルの論調に追随していれば格好が付くというだけなのかも知れない。

欧米の正統派メディアも同様だ。彼らは正当な民主主義の手続きを経て成立したトランプ政権を貶め、なんとかして 引き摺り降ろそうとしているが圧倒的な人気のトランプに対して劣勢だ。日本のマスコミも安倍政権に対して同様だ。このコラム子の様な優等生には一度、何が自分と自分の家族と自分が属するコミュニティーにとって重要かを考えて頂きたいと思う。例えば「あなたは日本の税金の問題を上海の中国人に決めてもらいたいですか?」だ。筆者なら当然NO!だ。


資料;https://www.nikkei.com/article/DGKKZO31155280Q8A530C1TCR000/  
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